難関大学に合格するには、どうしたら良いかと家庭教師時代によく聞かれました。そのとき、私が必ず、「どこの高校に通っているや、地頭がいいは最終的には関係ないです。必要な勉強時間があるのでそれをやり切るかがもっとも大事です。」と言っていました。

高校3年間で必要な勉強時間

下記が実際のデータになります。このデータからは2つのことがわかります。

  1. 4000時間近く勉強しないと、そもそも難関大学を受けるレベルにはならない
  2. 合格者と不合格者には390時間=夏休み1.5ヵ月分の勉強時間差がある

難関大学(東京大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学、東京工業大学、一橋大学、東京外国語大学、早稲田大学、慶應義塾大学)に合格するためには、高校3年間の学校以外の勉強を4000時間が必要で、4000時間勉強した上位層の中で最終的に合否を分けるのはライバルよりも勉強していたかが大事だということです。

出典:東進タイムズ 2013年05月01日号 1面
※ サンプル710件
※ 難関大学:東京大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、大阪大学、一橋大学、東京外語大学、早稲田大学、慶応大学

なぜ勉強時間が大事なのか

勉強時間がもっとも大事な理由は、問題の内容と時代の流れの2つの理由が挙げられます。

  1. 合否を決める問題は標準的な問題だから
  2. 授業の質が均質化したから

まず、センター試験や国公立2次試験はある程度勉強すれば、点数が取れるようになっているからです。誰もが点数を取れるテストであり、決して能力が高くなければ点数が取れないわけではありません。東大や京大の試験でも難問・奇問と言われるような問題は少なく、合格と不合格を分けるのは標準的な問題でいかに点数を稼ぐかなのです。

次に、授業の質が均一化されたことです。20年前では映像授業もなく、都会の有名講師の授業を受けた生徒の方が有利でした。しかし、様々な予備校や映像授業などによって、今や誰もが質の高い授業を受けられるようになりました。生徒によって授業の質が変わるということがないため、明暗を分けるのは勉強時間となったのです。

田舎の県立高校から京都大学に受かった体験を通して

私自身、三重の地方の公立中学に通っていましたが、120人の学年でいつも10~20番あたりで、学年で1位はとったことがなく、すごく頑張っても最高で3位でした。ただ、私よりも、地頭がいい同級生はたくさんいましたが、最終的には私の京都大学が学年での最高学歴でした。

なぜ、私が京都大学に合格でき、他の私よりも頭のいい人が地方の国立大学だった理由は

  • 私は京都大学を目指し、4000時間を勉強した
  • 他の頭のいい同級生は、東大や京大を目指さず、そもそも4000時間勉強しなかった

この2つだと思います。中学卒業後、三重の公立の進学校に通っていましたが、成績は真ん中あたりでお世辞にもよくありませんでした。ただ、周りから「無謀だ」とか、「絶対無理だ」と言われながらも諦めずに、勉強を続け4000時間の勉強をやりきったことが合格した要因だと今では思っています。

まとめ

以上のように、高校時代をどれだけ勉強に費やせるかによって合格・不合格が決まるのです。不合格になるほどんどの学生は、必要な勉強時間に達していません。この勉強時間というものを目安に、今の自身の勉強を振り返り、4000時間やるためにはこれから毎日何時間勉強するのか、また一つ上のランクを目指したいが、踏ん切りがつかない生徒はこの勉強時間をやり切れるかという視点でもう一度考えてみてください。